肩こり頭痛はなぜ起こるのか??
近年、コロナによってリモートワークが増え在宅でのパソコン仕事が増えています。
その結果【肩こり・頭痛・眼精疲労】といった症状に悩む方も多いのではないでしょうか?
ここでは、肩こりとそれに伴う頭痛の原因と簡単で効果的な対処法についていくつか解説していこうと思います。
記事の要点
・肩こり・頭痛の現状
・肩こり・頭痛の原因と正体
・肩こり・頭痛の改善法
肩こり・頭痛の現状
厚生労働省による令和2年の有訴率調査によれば肩こりは男性で2位、女性では1位・頭痛は女性5位と
それぞれ上位5位に入る結果となっています。
出典 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/dl/14.pdf
【肩こり・頭痛の原因は何?】
そもそも肩こりはなぜ起こるのか?日本整形外科学会は下記の通りに原因を示しています。
首や背中が緊張するような姿勢での作業、姿勢の良くない人(猫背・前かがみ)、運動不足、精神的なストレス、なで肩、連続して長時間同じ姿勢をとること、ショルダーバッグ、冷房などが原因になります。
頚椎疾患、頭蓋内疾患、高血圧症、眼疾患、耳鼻咽喉疾患、肩関節疾患の随伴症状としての「肩こり」も少なくありません。
出典:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/stiffed_neck.html
このように、肩こりには世間一般でも広く知られる【姿勢不良・ストレス・運動不足】から特定の【疾患】に由来するものまで幅広く存在します。
本記事では骨格筋・運動に焦点を当て解説していきたいと思います。
姿勢と筋肉
前述の通り筋肉に原因をフォーカスした時に、僕が経験上で特に多いと感じるのが姿勢不良です。
下記の図からもわかる通り、筋肉は緊張する事で様々弊害を生みだします。
【姿勢による不具合】
①血管が筋肉に圧迫される事で栄養の供給が阻害されるばかりでなく、炎症物質や老廃物の代謝が阻害される。
※【疲労で固まる → 圧迫され炎症物質の移動が阻害 → 痛みで交感神経が刺激され → 更に筋緊張】
②緊張が強まり筋肉に引っ張られて可動域が減ることで関節のモーションが小さくなり移動する血液量が減少する。
※【筋肉は伸び縮みの際にポンプの役割をするため伸縮が小さいと血液の移動も少ない】
③例えば猫背であれば胸郭が圧迫され肺が十分に伸展(膨らめ)できない為、1回で酸素を十分に取り込めず体内への酸素供給量が低下する。
※【脳は体全体の約4分の1もの酸素を消費します。酸素が足りないと疲労感が増す。】
【肩こり・頭痛の改善法】
では実際に【肩こり・頭痛】を改善するための方法をいくつか紹介していきます。
①【シュラッグ運動】
肩甲骨周囲の柔軟性向上と肩のリラクゼーションを目的とした体操です。僧帽筋・肩甲挙筋に働きます。とくに僧帽筋は大きな筋肉で伸縮し筋肉を緩める事でより多くの血液の移動が期待できる為、肩こりの改善が見込めます。
※骨ラボワンポイント 図において肩を落とす際に一気に落とすとありますがあまり勢いつけずに普通に落としてください。勢いよく落とすと神経や筋が引っ張られケガをするリスクがある為です。
②【小胸筋・大胸筋・胸鎖乳突筋を緩める】
写真だと少しわかりにくいですが手を置いた位置で少し圧をかけながらクルクルと回すようにマッサージしてほぐします。
小胸筋・大胸筋が固くなると鎖骨・肩甲骨の可動が制限され巻き肩の原因となり胸郭の拡大が制限され呼吸が浅くなる事で血流が悪くなりこりやすくなります。
次に胸鎖乳突筋です。写真の指で持ち上げた首筋部分が胸鎖乳突筋です。ここを気持ち持ち上げるように摘みほぐして下さい。少し痛みを感じやすい場所なので軽い力で大丈夫です。それでも痛みがあればなでるだけでも大丈夫です。
人体の頭部の重さは5~6㎏程度体重全体の約8%程度言われます。胸鎖乳突筋は鎖骨・胸骨から始まり、側頭骨乳様突起と後頭骨に終わります。
胸鎖乳突筋が固くなると。筋の走行道中にある【小後頭神経】、筋の停止部である後頭部付近にある【大後頭神経】などが筋の緊張、あるいは筋膜を介しての牽引にさらされ圧迫される事で頭痛に繋がることがあります。
前述の通り首は5~6㎏程度の頭部を支えています。抗重力筋の一種である頚部筋群は就寝時以外は常に収縮と緊張を強いられます。その為疲労しやすく、結果筋肉の緊張のバランスが崩れると歪みに繋がり肩こりや頭痛などの様々な症状に繋がる為、この頚部筋群を緩める事で症状の改善が期待できます。
水分補給
運動とは違いますが重要な要因であり、実際に多くの方が見落としがちです。
血液は純粋な液体ではありません。その成分に色々な物質を含んでおり脱水状態になればその粘性が上がる事で様々な弊害を引き起こします。その中でも特に注目したいのが下記の内容になります。
・炎症物質の移動を阻害
肩こり・頭痛に大きく関わるのが炎症物質です。血液の働きは運搬である為、血液の粘性が上がり血流が悪くなれば代謝されにくくなり、痛みがより持続する事に繋がります。
長期間の痛みは交感神経を刺激し➠過剰な筋緊張をもたらす事で更に血流を悪化させ➠痛みが継続する負の連鎖に繋がります。
つまり、水分を十分に摂り血流を改善することで炎症物質の代謝が促進され症状の改善に繋がるわけです。
まとめ
①関節を大きく使い筋肉を十分に伸縮させることで筋肉の過剰な緊張を緩め血液の移動を促すことが重要である。
②水分補給を十分に行い血液を流れやすくする事で炎症物質が代謝されやすい身体づくりをしておくことが重要である。
今回は比較的に実践しやすい体操を紹介しましたが、他にも有用なものは多くありますので以降の記事で紹介していけたらと思います。
ご意見・ご質問あれば気軽にお問合せ下さい👍ご高覧ありがとうございました(^▽^)/
コメント