EMSでトレーニングは可能なのか?

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こんにちは。骨ラボ hinataです(=゚ω゚)ノ

筋トレって面倒ですよね?一般的にそんな方が多いのではないでしょうか
電気を当てて楽して筋肉がつくなら最高です。そこで紹介されるのが【EMS】です。

しかし、【EMSは効果的だ!】とか【EMSに効果は無い!】など相反した意見があり【結局どっちなんだよ!!!】と思われる方も多いと思います。

そんな疑問に対して本項ではEMSに【できること】【できないこと】EMS広告の真偽を解説していきます。

EMSで効果のあるもの・無いもの

そもそも【EMS】ってなに?
・EMSは「Electrical Muscle Stimulation」の頭文字を略したものです。 電気刺激によって筋肉を動かし、筋力トレーニングのような効果が期待できる機器を指します。

実際に筋細胞は電気刺激を与える事で収縮が起きます。この際の収縮を筋細胞は【運動負荷によるもの】なのか【電気によるものか】を区別できない為他動的に収縮をおこす事でトレーニング効果を期待するものです。

次に効果の有無とその区別に対し臨床での知見を混ぜて説明します。

EMSに期待できる効果

早速ですが、結論から言いますと【EMS】のトレーニング効果は認められます。

実際に医療現場においては麻痺や関節の固定に伴う廃用性筋萎縮の予防に用いられエビデンスも存在しています。この事からもトレーニング効果は実証されているわけです。

※廃用性筋萎縮とは:麻痺やギプス固定などによって筋肉を動かさなくなることで筋組織が委縮し機能が著しく低下する事をさします

しかし、ここで疑問が発生します。根拠があるならば何故相反する意見が多々見られるのか⁇

その答えは期待する効果と手段が違うからですそれを下記に解説します。

EMSに期待できない効果

EMSは前述のとおり電気の力を使って筋組織を収縮しトレーニングを行うものです。つまり、電気を通さない性質を持つ脂肪自体にアプローチはできません。

結論から言いますと脂肪燃焼の効果は無いのです。

筋肉が発達する事で基礎代謝量が上がり結果的に脂肪燃焼に繋がる為に間接的な効果がある】という意見もありますがここで言うトレーニング効果は皆さんが期待するレベル、つまり企業が広告に表示するような【ムキムキ】になるものでもない為やはりその期待値は高いものではありません。

筋肉が発達するには【メカニカルストレス】【ホルモン】【栄養】など様々な要因が必要とされますが、筋細胞が刺激を受け※細胞外マトリックスが壊れて成長因子が現れれば筋肥大は起きると言われています。

【※細胞外マトリックスとは

参考https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%B0%E8%83%9E%E5%A4%96%E3%83%9E%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9

成長因子としては、かつては医療の世界において【成長ホルモンの働きによって筋肥大が起きるんだ!】というのが定説でした。(私の過去の勤務先の整形外科にもそう説明される先生がいらっしゃいました)しかし、近年では成長ホルモンを分泌できなくした実験下でも運動によって明らかな筋肥大が認められた。その要因には以下のものがあげらていれる。

・IGF1(インスリン様成長因子)ー MGF(メカノ成長因子)・FGF(線維芽細胞増殖因子)

これにより過去の常識が崩れたわけです。

EMSによって筋力に影響を与えることは可能ですが筋肉のサイズ(成長)への影響は大きいものではない為、以上の事をふまえると、【ボディーメイク】を目的とした場合にはEMSを筋トレの代替手段として用いる事は期待できないと言えます。

EMSの活用

これまでの説明からEMSに対し期待値の高かった方は少し残念に思われたかもしれません。ですので、ここからは実際の活用例を踏まえて説明していきます。

リハビリ

現状のEMSを用いた治療において最も明確なエビデンスがあり、且つスポーツ外傷から麻痺までとかカバーできる範囲が広く汎用性に優れている。特にスポーツ時のケガにおいては療養時に行うことができる筋へのアプローチは限られており選択肢として非常に有用であると考えられます。

運動学習

運動を行う上で重要のが目的です。【健康維持】【筋肥大】【運動パフォーマンスの向上】【ボディーメイク】などその目的は多岐にわたると思いますがここでは【意図した筋肉を意図したとおりに使う】という事にフォーカスしたいと思います。
通常使い慣れていない筋肉は意図して動かそうとしてもうまく使えないものです。しかし、対象の筋に機械的な刺激を与え同時に訓練する事で脳に対し運動の学習を補助することができます。このことからより効率的に運動パフォーマンスを向上させることが出来ると考えられます。

まとめ

【EMSでトレーニングは可能なのか?】
トレーニング効果は確認されているがリハビリや運動学習・筋トレ時の補助としては期待できる。
EMSを単独で用いた場合脂肪燃焼の効果は期待できない為、ボディーメイクにおいては期待値は乏しいと言える。

運動と組み合わせて用いる事がもっとも効果的であると考えます。

追記:あくまで私が調べた中でのエビデンスでは今回の結論でしたので、ほかに有用なエビデンスがあればメールにて問い合わせから教えて頂けると幸いです。

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